Googleマップを見ないで30分歩いて店を決める|検索しない一人飯をやってみた

Solo Eating Out(ひとり外食)

一人で外食するとき、いつからこんなに店を調べるようになったのだろう。

Googleマップを開く。

「近くの定食屋」と検索する。

評価を見る。

口コミを見る。

料理の写真を見る。

営業時間を見る。

場合によっては店に入る前から、注文するメニューまで決めている。

便利だ。

失敗する可能性も減る。

それなのに、たまに思う。

何も調べないで店を決めたら、どんな一人飯になるのだろう。

そこで今回は、自分の中で簡単なルールを決めた。

Googleマップを見ない。

飲食店の口コミを検索しない。

SNSも見ない。

そして街を30分歩く。

30分以内に「ここに入ってみよう」と思った店に入る。

それだけだ。

普段なら数分で終わる店探しに、わざわざ30分使ってみる。

一人だからこそできる、少し遠回りな夕食探しをやってみた。

スマホをポケットに入れて歩き始める

駅を出た。

いつもの癖でスマホを取り出しそうになる。

しかし今日は見ない。

目的地も決めない。

とりあえず歩く。

大通りにはチェーン店が並んでいる。

牛丼。

ラーメン。

ファストフード。

見慣れた店なら、だいたい何が食べられるのか分かる。

ここで入れば簡単だ。

でも今日はもう少し歩いてみる。

大通りから一本横へ入った。

すると街の雰囲気が少し変わった。

小さな飲食店が増える。

普段ならGoogleマップの検索結果に出てきても、写真だけ見て通り過ぎてしまいそうな店もある。

しかし実際に店の前へ立つと印象が違う。

店内の明かり。

入口の雰囲気。

料理の匂い。

中にいる人の様子。

ネットでは分からない情報が意外と多い。

10分歩いても決まらない

最初の10分。

まだ店には入らなかった。

「もっといい店があるかもしれない」

と思ってしまう。

これはGoogleマップを使っているときと同じだった。

評価4.0の店を見つけても、

「近くに4.2があるかもしれない」

と探してしまう。

街を歩いていても、

「この先にもっと食べたい店があるかもしれない」

と考える。

選択肢があると、人間は簡単には決められないらしい。

でも今日は30分という制限がある。

永遠には探せない。

そのルールが少し面白くなってきた。

口コミが分からない店の前で止まる

15分ほど歩いたところで、小さな店があった。

外から中が少し見える。

一人で食べている人もいる。

こういう店は入りやすい。

ところが、いつもの自分ならここでスマホを出す。

店名を検索。

口コミを見る。

「接客がいい」

「量が少ない」

「ランチがお得」

そんな情報を確認してから判断する。

今日はそれができない。

目の前にある情報だけで決める。

これは意外と難しい。

ネットの評価がないだけで、急に自分の判断に自信がなくなる。

自分は店を選んでいたつもりで、実は評価点に選んでもらっていたのかもしれない。

そんなことを考えた。

結局、その店には入らず、もう少し歩いた。

20分を超えると空腹が判断を変える

歩き始めて20分。

だんだんお腹が減ってくる。

すると店を見る基準が変わってきた。

最初は、

「面白い店がいい」

「せっかくだから知らない店へ行きたい」

と思っていた。

ところが20分を超えると、

「温かいものが食べたい」

という気持ちが強くなった。

さらに歩く。

店の前から料理の匂いがする。

それだけで魅力的に感じる。

空腹になると、星の数より匂いのほうが強い。

これはネット検索では体験できない店選びだ。

画面では料理を見る。

街では料理を感じる。

似ているようで全然違う。

25分、気になる店を発見

25分ほど経ったところで、一軒の店が目に入った。

特別に派手ではない。

むしろ普通だ。

外から見ると、一人でも入りやすそうだった。

店内もそれほど混雑していない。

そして何より、

「今日はここでいい」

と思えた。

「ここが一番いい店だ」

ではない。

「絶対においしいはず」

でもない。

ただ歩いてきた自分が、ここで食べたいと思った。

それで十分だった。

店に入る。

一人なので席についてメニューを見る。

ここでようやく店探しが終わった。

評価を知らないまま注文する

面白かったのは、料理を待っている時間だ。

普段なら入店前に口コミを読んでいる。

だから、

「この料理が人気らしい」

「量が多いらしい」

「評価が高いから期待できそう」

という先入観がある。

今回は何もない。

料理が運ばれてくるまで分からない。

少しだけ昔の外食に戻ったような感じがした。

食べる。

普通においしい。

その「普通においしい」が妙にうれしい。

星4.3だからおいしいのではない。

有名だからでもない。

自分で歩いて見つけた店で、自分が食べて、おいしいと思った。

それだけだ。

Googleマップを使わないと失敗する?

もちろん、検索しないことにはデメリットもある。

値段が分からない。

口コミが分からない。

人気メニューも分からない。

営業時間を間違える可能性もある。

混雑しているかもしれない。

そして何より、店選びに時間がかかる。

効率だけ考えればGoogleマップを使ったほうが圧倒的にいい。

今回も30分歩いた。

検索すれば5分で決められたかもしれない。

だから、

Googleマップを使わないほうが優れている

という話ではない。

むしろ逆だ。

Googleマップは便利だから普段は使えばいい。

ただ、便利すぎるからこそ、たまに使わない日が面白い。

星4.2と星3.7を比較しなくていい

ネットで店を探していると数字が気になる。

4.2。

3.8。

4.0。

レビュー432件。

レビュー87件。

本来は参考情報なのに、いつの間にか数字が店選びの中心になる。

例えば評価3.7の店と4.2の店が並んでいたら、4.2へ行きたくなる。

でも自分にとって4.2の店のほうがおいしいとは限らない。

味の好みも違う。

量の好みも違う。

店内の雰囲気の好みも違う。

一人客なら、

「一人で落ち着いて食べられるか」

もかなり重要だ。

それは星一つでは表現しにくい。

一人飯だからできる

二人以上なら、この遊びは少し難しくなる。

「どこへ行く?」

「何食べたい?」

「まだ歩くの?」

相談が必要になる。

一人なら必要ない。

右へ行きたければ右。

路地が気になれば路地へ入る。

店の前まで行って、

「やっぱりやめよう」

と思ったらやめてもいい。

誰にも説明しなくていい。

この自由さは一人飯の大きなメリットだ。

30分の店探し自体が夕食になる

今回やってみて、一番面白かったのはここだった。

いつもなら、

移動=面倒な時間。

店=目的地。

食事=本番。

そう考える。

しかし30分歩いて店を探すと、

店を探している時間まで一人飯の一部になる。

知らない路地を歩く。

小さな店を見つける。

入るか迷う。

通り過ぎる。

また歩く。

お腹が減る。

そして最後に店を決める。

夕食そのものが、小さな散歩になる。

毎日はやらなくていい

もちろん毎晩これをやったら疲れる。

仕事で疲れた日は、検索して近い店へ行けばいい。

コンビニでもいい。

スーパーの弁当でもいい。

家で冷凍食品でもいい。

一人飯は自由なのだから、わざわざ不便にする必要はない。

ただ、時間に余裕がある休日。

予定のない夜。

少し歩きたい日。

そんな日に、

「今日はGoogleマップ禁止」

というルールを作ってみる。

それだけで普通の夕食が少し変わる。

次は知らない駅でやってみたい

今回は30分だった。

次にやるなら、さらに条件を変えても面白い。

知らない駅で降りる。

Googleマップ禁止。

30分歩く。

チェーン店には入らない。

最初に「ここだ」と思った店へ入る。

そんなルールでもいい。

逆に、

「15分以内」

にすれば短い企画になる。

一人飯は、食べるものだけでなく店を決める方法そのものを遊びにできる。

これは一人で行動するからこそやりやすい。

まとめ|検索しないと街を自分で見るようになる

Googleマップを見ないで30分歩いて店を決める。

効率は悪い。

人気店を逃すかもしれない。

もっとおいしい店が近くにあった可能性もある。

それでも面白かった。

スマホではなく店を見る。

評価ではなく雰囲気を見る。

口コミではなく匂いで気になる。

そして最後は、

「自分がここに入りたいか」

だけで決める。

便利な時代だからこそ、たまには検索しない夕食があってもいい。

最短距離で最高評価の店へ行く一人飯だけが正解ではない。

30分歩いて、知らない店を見つける。

そこで一人で静かに食べる。

店を出たら、

「今日はここを選んでよかったな」

と思いながら帰る。

そんな少し遠回りな夜も、SoloEatには似合っている。

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