夕食を決めずに街を30分歩いてみる|行き先を決めない一人飯

Solo Eating Out(ひとり外食)

夕食を食べに行くとき、普通は先にある程度の目的を決める。

今日はラーメン。

今日は定食。

今日は牛丼。

あるいはスマホで店を検索して、口コミやメニュー、価格を確認してから向かう。

失敗しにくいし、時間も無駄にならない。

でも、一人飯なら逆のことをしてもいいのではないか。

何を食べるか決めずに、とりあえず街を歩く。

店も決めない。

ジャンルも決めない。

目的地も決めない。

今回はそんな「夕食を決めずに30分歩く」という一人飯について考えてみたい。


お腹は空いている。でも食べたいものが分からない

夕方になると、お腹が空いてくる。

ところが、

「何が食べたい?」

と自分に聞いても答えが出てこない日がある。

ラーメンでもいい。

定食でもいい。

コンビニでもいい。

家で食べてもいい。

何でもいいからこそ、決められない。

一人暮らしなら、誰かが、

「今日はカレーにしよう」

と決めてくれることもない。

自由なのに決まらない。

一人飯には、こういう小さな問題がある。


検索すれば数分で決められる

今ならスマホを開けば簡単だ。

「近くの定食」

「一人 ラーメン」

「近くの飲食店」

と検索する。

口コミ評価を見る。

料理写真を見る。

値段を見る。

営業時間を見る。

これだけで候補は絞られる。

非常に便利だ。

私も店を探すなら普通はこの方法を使う。

ただ、便利すぎることで、いつも似たような店を選んでしまうこともある。


今日はスマホを見ずに歩いてみる

そこで、あえて逆にする。

夕食を決めない。

検索もしない。

とりあえず家を出る。

そして30分だけ街を歩く。

ルールは簡単だ。

「気になる店があったら入る」

それだけ。

見つからなければ、30分後にいつもの店へ行ってもいい。

このくらい緩いルールなら、気軽にできる。


最初の5分はいつもの道

家を出て歩き始める。

最初は見慣れた景色だ。

コンビニ。

チェーン店。

いつものスーパー。

何度も前を通った飲食店。

ここで早くも、

「もうここでいいかな」

と思う。

しかし今日は30分歩く。

もう少し進む。

いつもの店を通り過ぎるのは、少し不思議だ。

普段ならそこで夕食の選択は終了している。

今日はまだ続く。


10分歩くと選択肢が増える

10分くらい歩くと、普段の生活圏から少し外れる。

知らない定食屋。

小さな中華料理店。

カウンターだけの店。

昔からありそうなそば屋。

テイクアウト専門店。

「こんな店あったんだ」

と思う。

実際には以前からあったのだろう。

ただ、自分が見ていなかっただけだ。

目的地を決めて歩いていると、途中の店は背景になってしまう。


店の前で立ち止まる

気になる店を見つける。

でも、すぐには入らない。

一人で入りやすいだろうか。

高くないだろうか。

店内は混んでいないか。

入口から少し様子を見る。

ここでスマホを出して口コミを調べたくなる。

しかし今回は見ない。

看板。

入口。

外から見える店内。

メニューが出ていれば価格。

目の前にある情報だけで判断する。

昔なら普通だった店選びだ。

今やってみると意外に難しい。


口コミを知らない店には小さな緊張がある

ネットで店を調べてから入る場合、ある程度の答えを知っている。

評価が高い。

人気メニューはこれ。

価格はこれくらい。

一人客もいる。

そういう情報が安心材料になる。

何も知らずに入る場合、それがない。

おいしいか分からない。

店員さんの雰囲気も分からない。

注文方法も分からない。

それだけなのに、少し冒険になる。


一人飯だから失敗してもいい

しかし考えてみれば、夕食一回だ。

店選びに失敗しても大事件ではない。

思ったより高かった。

料理が自分の好みではなかった。

少し入りづらかった。

そんなこともある。

もちろん明らかに不安を感じる店へ無理に入る必要はない。

でも、

「最高の店を選ばなければならない」

と思う必要もない。

一人飯なら、自分が納得できればそれでいい。


15分地点で「ここにしようかな」と思う

半分くらい歩くと、空腹も強くなる。

すると店を見る感覚も変わってくる。

最初は、

「もっといい店があるかもしれない」

と思って通り過ぎていた。

しかし15分くらいすると、

「ここ、結構いいかも」

と思い始める。

人間の判断は面白い。

選択肢が多ければ満足できるとは限らない。

歩き続ければ、

「次にもっといい店があるかもしれない」

という問題が発生する。


夕食探しにも「決め時」がある

30分という制限をつけた理由はここにある。

制限なしなら、いつまでも探せる。

もっと安い店。

もっとおいしそうな店。

もっと一人で入りやすい店。

完璧を探し始めると終わらない。

だから30分。

気になる店があれば入る。

なければ終了。

これくらいでいい。

夕食は人生最大の決断ではない。


20分歩いたころ、知らない路地へ

普段なら曲がらない道へ入ってみる。

駅へ向かう最短ルートでもない。

スーパーへの道でもない。

ただ歩く。

すると、住宅街の近くに小さな店があったりする。

大通りには全国チェーンが多い。

一本裏へ入ると個人店が増える。

こうした発見も、目的地を決めない散歩の面白さだ。


「一人で入れそう」が最終的には強い

料理写真を見ていない。

口コミも知らない。

そんな状態で店を選ぶと、別の部分を見るようになる。

入口が入りやすい。

中が少し見える。

カウンター席がある。

一人客が座っている。

価格が分かる。

こうした要素だ。

一人飯では結局、

「ここなら普通に一人で入れそう」

という感覚がかなり重要だと分かる。


25分、そろそろ決めたい

残り5分。

ここまで来ると少し焦る。

最初に見た店のほうが良かったかもしれない。

戻ろうか。

それとも先へ行こうか。

これはちょっとしたゲームのようでもある。

そこで、一軒の店が目に入る。

特別おしゃれではない。

行列もない。

でも一人客がいる。

値段も予算内。

「ここでいい」

と思う。

いや、

「ここがいい」

に少し変わっている。


初めての店へ入る

扉を開ける。

「一人です」

と伝える。

席へ座る。

メニューを見る。

ここでようやく今日の夕食が決まっていく。

30分前には、自分がこの店で食べるとは知らなかった。

これが少し面白い。

スマホで検索して最短ルートで来た店とは、感覚が違う。


普通の料理でも少し特別になる

料理が運ばれてくる。

ものすごい名店である必要はない。

普通においしい。

それで十分だ。

むしろ、

「歩いて偶然見つけた」

という過程があることで、普通の夕食が少し記憶に残る。

味だけなら、いつもの店のほうがおいしいかもしれない。

価格もいつもの店のほうが安いかもしれない。

それでも今日は、

自分で街を歩いて見つけた一軒

という価値がある。


30分歩けば運動にもなる

もう一つ単純なメリットがある。

歩ける。

夕食前に30分歩けば、それだけ身体を動かす時間になる。

普段、

家→駅→店

だけなら短い。

目的地を決めずに歩けば、自然と歩数が増える。

ただし「歩いたから大盛りを食べても全部帳消し」と考える必要はない。

運動と食事は分けて考えたほうがいい。

あくまで、

夕食探しと散歩を一緒に楽しめる

くらいでいい。


毎日やる必要はない

この方法には欠点もある。

疲れている日は面倒だ。

雨の日も向かない。

真夏や真冬に無理して30分歩く必要もない。

お腹が空きすぎている日なら、すぐ食べたほうがいい。

毎日やれば、新鮮さもなくなる。

だから、

「今日は何を食べたいか分からない」

そんな日にやるくらいがちょうどいい。


いつもの店の良さも再発見する

新しい店へ行くと、逆にいつもの店の良さも分かる。

注文に迷わない。

価格を知っている。

味を知っている。

席の雰囲気を知っている。

安心して入れる。

新規開拓をすると、

「いつもの店」がどれだけ楽だったのか

にも気づく。

新しい店と常連店は、どちらか一方にする必要はない。

両方あればいい。


一人だからできる「無計画な夕食」

誰かと一緒なら、

「30分歩いて良さそうな店を探そう」

と言うのは少し難しいかもしれない。

相手がお腹を空かせている。

食べたいものが違う。

歩きたくないかもしれない。

しかし一人なら全部自由だ。

右へ曲がる。

やっぱり左へ行く。

店を見て通り過ぎる。

戻る。

自分だけで決められる。

これは一人飯の弱点ではなく、かなり大きな自由だと思う。


検索しないから街を見る

スマホで目的地を決めると、そこへ行くことが目的になる。

地図を見る。

最短ルートを歩く。

到着する。

でも目的地を決めなければ、見るものが変わる。

新しい店。

閉店した店。

行列のできている店。

昔からありそうな店。

新しい建物。

路地。

街そのものを見るようになる。

夕食を探しているだけなのに、小さな街歩きになる。


次回行きたい店も見つかる

30分歩いて入れる店は一軒だけだ。

でも途中で、

「ここも気になる」

という店を何軒か見つけるかもしれない。

今日は入らない。

でも覚えておく。

次の一人飯候補になる。

一度の30分散歩で、今後の選択肢が増えるわけだ。

これは意外に大きい。


夕食を「最適化」しなくてもいい

ネットを使えば、効率よく良い店を探せる。

評価。

価格。

距離。

営業時間。

写真。

すべて比較できる。

それは便利だし、私も否定するつもりはない。

でも毎回、最高評価の店へ行く必要もない。

一人飯なら、

「なんとなく気になったから入った」

という決め方があってもいい。

効率では負けても、体験としては面白い。


まとめ|決めないことから始まる一人飯もある

夕食を決めずに街を30分歩く。

やっていることは単純だ。

家を出る。

歩く。

店を見る。

気になったら入る。

それだけ。

でも普段、検索してから店へ向かっている人にとっては、少し違う夕食になる。

知らなかった道を歩く。

知らなかった店を見る。

入るか迷う。

そして自分で一軒を選ぶ。

当たりの日もあれば、微妙な日もあるだろう。

それも含めて一人飯だ。

何より、一人だから誰にも相談しなくていい。

今日はラーメンのつもりだったのに定食になってもいい。

定食を見ていたのに、最後はそばでもいい。

途中でスーパーの惣菜に変更してもいい。

最初から答えを決めない。

そんな夕食があってもいいと思う。

「今日、何食べよう?」

それでも決まらない夜。

そんな日はスマホで答えを探す前に、とりあえず外へ出てみる。

30分後には、今まで知らなかった店で夕食を食べているかもしれない。

そして、その偶然見つけた一軒が、いつか自分の**「いつもの店」**になる可能性だってある。

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