山岡家 高崎中尾店の「醤油ピリ辛ネギラーメン」を初めて食べた日のことを、今でも鮮明に覚えている。普段から山岡家の醤油ラーメンは好きでよく食べていたが、この“ピリ辛ネギ”はなぜか手を出していなかった。
そんなある日、夜にひとりで店の前を通りかかったとき、妙にその名前が目に刺さった。
「今日はこれ、いってみるか」
そう思った軽いノリが、このレアな一杯との出会いになった。
券売機で食券を買い、カウンターに座ると、すぐにネギの良い香りが漂ってきたのです。厨房で辛ネギを和えている音が聞こえる。普通の醤油よりも“何か来るぞ”という予感があった。
運ばれてきたどんぶりを見て驚いた。
ネギの量、明らかに多い。
しかも、うっすら赤くまとっていて、辛さがただのアクセントではないことが一目で分かる。これが山岡家の“ピリ辛ネギ”かと、妙にテンションが上がった。
最初のひと口をすすった瞬間、完全に心を掴まれた。
醤油スープの濃さと、ネギのシャキシャキ感、そこに辛さが混ざってくる。このバランスが絶妙だった。辛いのに、スープの旨味をちゃんと感じる。山岡家らしい濃厚な豚骨醤油を土台にしつつ、辛ネギがしっかり存在感を放ってくる。
「これ、ガチで美味いやつだ」
思わずひとりでつぶやきそうになった。
辛さは、ただ痛いだけではない。
じんわり汗がにじむくらいの“気持ちいい辛さ”。
辛ネギの甘みと辛味が混ざり合い、食べれば食べるほどクセになる。麺に絡むたびに、スープの表情が変わるのも面白かった。山岡家の中でも、これはちょっとレア感がある味だと思う。
さらに驚いたのは、スープの後引きの強さ。
醤油の深さと辛ネギのキレが合わさると、箸が止まらない。途中でのりをスープに沈めて柔らかくして食べたら、これがまた最高。辛さと海苔の甘みが合わさって、一気に味に広がりが出る。
「なんで今まで頼まなかったんだろう」
と心の底から思った。
高崎中尾店の安定した味も大きい。
店員さんたちの動きが早く、深夜でもクオリティが落ちない。厨房の雰囲気も良い意味で“プロの現場”という空気があって、ラーメンの仕上がりもブレない。
この“いつ来ても同じクオリティで迎えてくれる感じ”が、ソロ客にとっては嬉しい。ひとりで行く店って、こういう安心感が最重要なのです。
食べ終わった後、しばらく口の中にピリ辛ネギの余韻が残った。
ただ辛いだけじゃなくて、旨味がちゃんと残るから、体が「また食べたい」と自然に言ってくる。山岡家は何度も食べるうちに“好きな味”が決まってくるけど、このピリ辛ネギは明らかにそのラインナップに入ってきた。
レアな体験として始まったはずなのに、終わる頃には“次回もこれにするか”と考えてしまっていた。
あの日の一杯は、ただの挑戦ではなく、
「山岡家ってまだまだ掘れるな」と思わせてくれる発見だった。
醤油ピリ辛ネギラーメン。
レア感のある入口から、とんでもなく深い世界に誘われた気がする。
また高崎中尾店に行く夜が来たら、きっと迷わずこれを頼むだろう。


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