2020年代に“不二家で食べ放題”があったなんて知らなかった。ソロで行って驚いた話

Solo Eating Out(ひとり外食)

2020年代のある日、「不二家で食べ放題をやっている」という噂を聞いた。
最初は冗談だと思った。不二家といえば、ケーキ、パフェ、ショートケーキ。甘い幸せが詰まった洋菓子店だ。そのイメージに“食べ放題”という言葉がどうしても結びつかなかった。

でも調べてみると本当に実施していて、しかも店舗によってはケーキだけじゃなく軽食まで含むビュッフェ形式だったという。
その事実を知った瞬間、ちょっとした衝撃だった。

「え、不二家ってそんなことするの?」
「ケーキ好きには天国じゃないか。」
「ソロで行けるのか…?」
そんな気持ちが一気に押し寄せた。

特に、当時の私は一人外食にハマり始めた頃。
焼肉、ラーメン、喫茶店…いろいろ試してはいたけれど、
“ケーキ食べ放題に一人で行く”
というのは、なんとなく勇気が必要なジャンルだった。

家族連れやカップルの中で、ひとりでケーキを何個も取る自分…。
想像すると少しだけ尻込みした。

でも不二家の食べ放題のシステムを知れば知るほど、
“ソロが実は一番楽しめるのでは?”
と思い始めた。

ケーキは種類が豊富で、ショートケーキ、チョコ系、モンブラン、プリン、パフェまで揃う。
甘いものは、誰かとシェアするより、自分のペースで少しずつ食べたい。
それを自由にできるのがソロの強みだ。

2020年代の私は、まさに「ひとり時間の質」を求めていた時期だった。
外食はただの食事ではなく、心を整える行為だった。
だから、不二家の食べ放題という存在は、どこか自分の生活にピタッとはまる感覚があった。

結局、私はそのとき迷いながらも店舗の前まで行ってみた。
店内を覗くと、意外にもひとり客がちらほらいた。
年配の方がゆっくりケーキを選んでいたり、若い女性が本を読みながら食べていたり。
思っていたより“ソロが自然に存在する空間”だった。

「あ、これなら行ける。」
そう思ったあの瞬間、なんだか肩の力が抜けた。

不二家が食べ放題を実施していた2020年代は、
今思えば、外食が多様化し始めた時期だった。
「ひとり焼肉」「ひとり寿司」が普及して、
“ひとりで楽しむことが普通になる” 流れが確実に広がっていた。

不二家の食べ放題もその一つだったのかもしれない。
甘いものをゆっくり楽しむ時間を、自分で作っていい時代になったということだ。

不二家のショートケーキを二つ並べて、
「どっちから食べようか」と迷うあの幸せ。
一人だからこそ味わえる時間が、確かにそこにあった。

2020年代に不二家が食べ放題をしていたという事実は、
私にとって“ソロ活の象徴”のようなものになっている。
誰に遠慮する必要もなく、好きなケーキを好きな順番で楽しめる。
あの頃の空気は、少しだけ懐かしく、少しだけ誇らしい。

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