カレーハウス CoCo壱番屋 前橋荒牧店に初めて入ろうと思った日のことを、今でも少しだけ覚えている。理由はシンプルで、ドラマチックでもない。あの日の僕を動かしたのは「なんとなく」だった。
その日は朝からちょっと疲れていて、自炊する気力もなかった。家にあるのは冷凍ご飯と、少しの調味料だけ。何か温かいものをガツンと食べたい気分だった。そんなときにふと頭に浮かんだのが「CoCo壱番屋」だった。
カレーって、疲れている日に無性に食べたくなる。胃が“温かさ”を求めているというか、身体がスパイスを欲しているというか。とにかく、あの黄色い看板を思い出すだけでちょっと元気が出る日がある。まさにその感覚で、車に乗り込んだのだ。
前橋荒牧店は駐車場が広くて入りやすい。信号待ちをしながら、「まぁ、空いてなかったら帰ろう」と思っていた。でも、店先を見ると意外と静かで、すんなり入れそうだった。こういう“流れが良い時”って、なぜかご飯もうまく感じる。
店内に入ると、スパイスの香りがふわっと広がっていて、すぐに空腹が刺激された。席に案内され、メニューを開くと迷う。CoCo壱は自由度が高いから、選ぶ楽しさもある。ベースのカレーに、揚げ物、野菜、肉、辛さ、量…カスタムの幅が広い。僕はこの“選べる感じ”が好きだ。
この日は「胃を刺激したい」気分だったから、辛さレベルをいつもより上げることにした。結局、体感ではレベル4〜5くらいで、正直ちょっとギブアップ寸前だった。でも、辛さに汗をかきながら食べるカレーも悪くない。食べながら「なんでこんな辛くしたんだ」と思いつつ、気付けばスプーンは止まらない。
トッピングはロースカツ。揚げたてのサクサク感と、CoCo壱のルーの相性は抜群だった。最初に“なんとなく”来たはずなのに、気づけば「また来よう」と思う味だった。
食べ終わって店を出ると、外の空気が少し冷たくて、身体の内側がじんわり温まっていた。カレーってただの食べ物じゃなくて、気分を切り替えるスイッチみたいな時がある。あの日はまさにそれだった。
何か特別な理由があったわけじゃない。SNSで話題になっていたわけでもないし、誰かに勧められたわけでもない。でも、日常の「なんとなく」が時々とても大事で、そこから新しいお気に入りが生まれることがある。
CoCo壱番屋 前橋荒牧店は、僕にとってそんな“なんとなく始まった場所”だ。


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