2023年、ひとり飯の中で一番足を運んだチェーン店を挙げるなら、迷わず「餃子の王将 前橋問屋町店」になる。とにかく安定感があって、腹が減った時に“確実に満たしてくれる存在”だった。だけど、この店にはひとつだけ特徴がある。——とにかく混んでいる。
時間帯をずらして行っても、駐車場からすでに満車の気配。店内を覗くと、カウンターもテーブルもほぼ埋まっていて、待つのが当たり前。
それでも通ってしまうのは、「混んでいても食べたい味」があるからだ。
特に自分がよく注文していたのは、シンプルな 餃子 と 炒飯セット。
王将の餃子は、群馬で食べても“王将の味そのまま”で安心する。表面が綺麗なきつね色で、噛むと熱い肉汁がじゅわっと広がる。混んでると焼きが甘くなる店も多いけれど、この前橋問屋町店は、忙しくても焼き加減が崩れない。職人の意地を感じる。
炒飯の方は、パラパラとしっとりのちょうど中間の仕上がり。ラーメンを追加で頼む日もあったけれど、結局「餃子＋炒飯」の黄金コンビが一番しっくりくる。腹が減っている日ほど、これが体に沁みる。
ただ、ひとり飯で困るのは 待ち時間 だ。
とくに土日の昼は地獄。席に着いてからも提供まで少し時間がかかる。それでも、店員さんの動きが速く、活気があるので不思議とイライラはしない。
むしろ「この混雑の中でよく回してるな…」と感心してしまうくらいだ。
混んでいるからこそ、逆に“気楽にひとりで行ける店”でもあった。
誰もこちらを気にしないし、黙々と食べて帰る客が多い。
周りの視線や雰囲気を気にせず、ただ食べたいものを食べて帰る——その自由さが好きだった。
2023年の後半には、体づくりを意識して 高タンパクソロ飯 の記事を書くようになり、王将も自然と“研究対象”になっていった。餃子1人前でタンパク質14g前後。チャーハンは脂質が多いけれど、トレ後に食べると体に染みる。このあたりも、何度も通った理由のひとつだ。
深夜に行ったこともある。
夜遅くでも人が多く、ひとりのサラリーマンや学生が黙々と飯をかき込んでいる。そんな空間を見ると、「みんな疲れて頑張ってるんだな」と妙な連帯感が湧いてくる。
2023年を振り返ってみても、結局いちばん“回数”で行ったのはこの店だった。
混んでいるのに、なぜかまた行きたくなる。
待つのが分かっているのに、つい車を走らせてしまう。
そういう店は、単なる外食ではなく“生活の一部”になっている。
2024年も、きっとまた行くだろう。
ひとりでフラッと寄って餃子を食べるだけで「今日も頑張ったな」と思える店。
それが、餃子の王将 前橋問屋町店だった。
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